欧州環境情報
2010年1月1日
国際電気標準化会議(International Electrotechnical Commission:IEC)は、IEC総会 (イスラエル テルアビ ブ/2009-10-20)にてIEC/TC111の議長であった森氏(元富士通) がケルビン賞を受賞した。
ケルビン賞は、長年にわたりグローバルな電気・電子技術標 準化に顕著な功績が認められた技術者を対象に、年3名以内 に贈られるもので、森氏の受賞は、1995年にケルビン賞が設 けられて以来、日本人としては3人目となる。
森氏は、富士通在職中に従事した環境関連(IEC TC111)を始 めとする標準化活動の優れた功績が認められたものであ る。
欧州委員会はREACH規則で登録対象であると予想される届出 物質の最終リストを公表した。
これは欧州届出化学物質リスト(ELINCS)の最終版であり、旧 制度(危険物指令67/548/EEC及び「届出物質による人と環境 に対するリスク評価のための原則を定める委員会指令(93/67/EEC)」) に基づき評価された5,287の新規化学物質が収録されたリス トである。
ドイツ連邦環境省は温室効果ガス排出枠の取引についてライ プチヒにある欧州エネルギー取引所(EEX)で実施すること を2009年11月18日に公表した。
連邦環境省が実施した入札をEEXが落札し、このEEXは,
- スポット取引
- 先物取引
の実施の詳細について、公表する予定となっている。
法的な基準に基づき、2010年以降、これらの販売方法は、オ ークション方式に変更される。
EU冬季首脳会合に出席する前にEU議長国・スウェーデンのフ レドリック・ラインフェルト首相は、「EU指導者は温室効果 ガスの排出量を2020年までに1990年レベルに比べて20%を削 減する元の目標を30%に引き上げるため努めている」と表明 した。
EUの機構改革は2003年2月に発効した「ニース条約」に続 き、2009年12月1日、欧州連合 (EU、加盟27カ国)の機能を 強化し、政治統合を推進する新基本条約である「リスボン条 約」が発効した。
条約発効に伴い、新たに「EU大統領」 (欧州理事会常任議 長/任期 2年半)が登場し、EUの発言力が高まり、共通外交 を展開する体制が整うとともにリスボン条約下ではエネルギ ー政策、温暖化対策や国際機関との関係を中心にEUとしての 取り組みが強化される。