欧州環境情報
２００９年１２月２日
2009年9月に開催された第63回フランクフルト・モーターシ ョーは、二酸化炭素排出量規制を意識した環境対応車の展示 となった。
2012年から自動車の新車に適用される二酸化炭素排出量規制 は、走行１ｋｍ当たり130g/の二酸化炭素排出規制が適用さ れることになっているため、クリーンディーゼル、ハイブリ ッド車、電気自動車などのコンセプトカーが紹介された。
1km走行あたりの排出量が130g以下を達成できない場合に は、1g当たり95ユーロの制裁金が課せられることになってい るため、クリアーすることが課題となっている。
2008年公表されたデータでは、フィアットグループが138g/ ｋｍでトップ。ダイムラーは175ｇ/ｋｍで最下位となってい る。(No.650参照)
新車の二酸化炭素排出規制案に対して、欧州の産業委員会の 修正案が公表されたが、その修正案の骨子は規制の対象とな る車種を2012年は全体の60％とし、段階的に引き上げて2015 年までにすべての車種に適用するという案が検討されてい る。
欧州委員会の原案には期限までに削減目標を達成できなかっ たメーカーに対し、二酸化炭素の排出量が1gの超過につき 2015年までに１台当たり95ユーロの制裁金を課すことが盛り 込まれているが、産業委員会は制裁金を最大40ユーロに抑え ることも提案している。
これは、欧州の自動車会社は高級車や大型車を主力としてい るために規制に対して小型車と比較すると不利な面もあり、 それらが配慮されたとの見方がある。
欧州化学品庁(ECHA)は、2009年12月7日にフィンランドのヘ
ルシンキにて第3回Stakeholders’Dayを開催する。
500人まで参加が可能で、参加費用は無料。
欧州化学品庁（ECHA）は「登録」に関するガイダンスの version 1.5を公表した。
JETOCでは、EU REACHに関する欧州議会および理事会規則
（EC）No 1907/2006-付属書-（第2版）を翻訳して特別資料
(No.270)として2009年10月発行した。
（会員価格\10,000：非会員価格\20,000）
資料の内容としては、REACH（化学品の登録、評価、認可お よび制限）規則は、2006年12月18日に成立し、2006年12月30 日に公表された。本特別資料はREACH規則の中の規則付属書 （I〜XVII）ついて、その後に出された訂正および修正を組 み込んでまとめたものである。
付属書XVIIを修正する2009年6月26日付委員会規則(EC) No 552/2009には、指令76/769/EEC（2009年6月1日にREACH規則 第139条により廃止）に基づいて2008年末までに採択された 制限への修正は含まれているが、2009年になって採択された 3件の修正は含まれていない。
しかし、REACH規則によれば、この3件ともに2009年6月1日か らは効力を持って付属書XVIIに組み込まれたことになってい る。この3件についても参考資料として掲載している。
REACH規則を修正するCLP規則(EC) No 1272/2008について は、CLP規則第57条のCLP規則発効からの修正のみを取り込ん でいる。
なお、CLP規則(EC) No 1272/2008による修正については、 CLP規則第57条のCLP規則発効からの修正のみを取り込んでい る。2010年12月1日からの修正および2015年6月1日からの修 正である第58条、第59条は取り込んでいないが参考資料とし て掲載している。
REACH規則全体の翻訳は、本特別資料と別途発行する改訂版 としての規則前文・本文（第2版）に関する特別資料から構 成されている。